2006年5月22日月曜日

Mostra Vini del Trentino トレンティーノ赤ワインとトレンティングラナ


地元産のぶどうで醸造される地元代表の赤、『Teroldetoテロルデゴ』と『Marzeminoマルゼミーノ』と地元の熟成チーズ『トレンティングラナ』との結婚。

マルゼミーノはヴェネト州でも醸造される赤ワインで知られる。
そのオリジナルは中近東とも北部ヨーロッパとも言われているが、トレンティーノではVallagarinaヴァラガリーナ地域(ロヴェレート近郊)に耕作される。ヴェネト州のマルゼミーノはどちらかというと甘口で、発泡性のものが多いのに比べ、トレンティーノ、ヴァラガリーナで耕作され醸造されるマルゼミーノは甘味がないことが特徴。

テロルデゴはその言葉が『チロルの黄金』ともいう意味から、北部から持ちこまれたことが明白で、トレンティーノの土地に特質があったのだという。主に Campo Rotariano カンポ・ロータリアーノ(トレント北部)で耕作されるぶどうの種類。まさにトレンティーノ代表的な赤ワイン。

Marzemino
-Vivallis Fornas 2004 ヴィヴァリス
-Letrari 2005 レトラリ

Teroldego
-Sangue di Drago 2003 サングエ・ディ・ドラゴ
-Clesure 2002 クレスレ

Trentingrana(12ヶ月、18ヶ月、24ヶ月)

まず、ヴィヴァリスと熟成チーズ。熟成12ヶ月のグラナとは相性がいい。
どちらかというと、レトラリの方が熟成チーズ向き。でもそれほどでもない。
マルゼミーノワインは、野生的、香りも強く新鮮であることが特徴。一般にあまり、熟成期間の長いチーズとはあまり相性が良くないらしい。

サングエ・ディ・ドラゴは18ヶ月のものととても良い組み合わせ。24ヶ月のものになると少し物足りないという感じ。
クレスレは熟成チーズのいずれもあまり特徴が感じられない。

サングエ・ディ・ドラゴもクレスレも樽熟成のワイン。テロルデゴは12年から15年の熟成が可能であり、同伴するチーズもマルゼミーノに比べ選択の幅が広い。

というわけで、三日目はワインとチーズの相性を試みる。
もちろんチーズの種類もかなりあり、このトレンティーノ産のグラナはほんの一例にすぎない。前回のハム、サラミ類の例もしかり。

ワインは飲むだけでなく、食事との組み合わせを楽しむということで、その食事が一層愉快になる一因であることに間違いない。アルコールが入ることによって上機嫌になり饒舌になるから楽しいというだけでなく、食事について、それからワインについて、あーだこ-だいいながら、長いお喋りを楽しむのも、いいと思う。

ただし講師も言っていた、あくまでも個人の好みが優先であるということに私も賛成だ。個人的に気に入ればそれはそれで良いということで、好みを優先するに限る、そうでなければ味を楽しむのでなく、知識と味を一致させたことの満足感に終ってしまうにすぎない。

2006年5月20日土曜日

Mostra Vini del Trentino スプマンテとハム、ルカニカ

舌が感ずることのできる4種類の味覚(甘味、酸味、塩味、苦味)と4種類のスプマンテが持つ特徴とを合致させる試み。食べ物と飲み物の互いが持つ相反する特徴で味覚の調和をとるということだそうだ。

スローフードのイタリアワイン部門で表彰されたスプマンテトレンティーノとルカ二カ、プロシュット・サン・ダニエレとの飲み合わせ

-Ferrari Brut フェラーリ ブリュッ 2001
-Methius メティウス 
-Cavit カヴィット 97
-Balter バルテル 99

2種類づつのスプマンテを飲み比べてみる。

最初のフェラーリとメティウス。フェラーリとルカニカ、メティウスとプロシュットの相性は、その逆より、よりしっくりしくる。 ということがハッキリと味わえる。

次のカヴィットとバルテル。昨日試飲した時のバルテルは、洗練されたスプマンテという印象だった。ところが、プロシュット、ルカニカと飲み合わせると後で苦味が口に残る感じ。

カヴィットは、どちらともまずまずの相性。でもフェラーリxメティウスの2種類にくらべるとどちらとも合うけれど、どちらとも特別という印象はない、あまり癖が強くないスプマンテ。

スプマンテとプロシュットはメティウスの組み合わせが一番『良い感じ』。
バルテルのように洗練されすぎていると、その時に口にするものを選ぶらしい、気難しいわけね。

んん、、これはなかなか面白い。

2006年5月19日金曜日

Mostra Vini del Trentino トレンティーノD.O.C.



イタリアソムリエ協会の案内による三種類のスプマンテ・トレンティーノDOCの試飲会に参加。

-BALTER  バルテル ブリュト・リセルヴァ ’99年
 すっきりした辛口、りんごとなしの香り、少しバナナとも思うフルーツの香り、口に含むと泡の粒子の細かさをすぐ舌に感ずることができる、洗練された味。

-Maso Martis Rosé マゾ・マルティス・ロゼ
 フルーツの香りが強い。口のなかで溶ける感じ。和食の食前酒にイケルかも?!

-Rotari demi secchi ロータリ デミ・セッキ
 前の2種類に比べると、泡の粒子が大きい。甘口でデザートに。

とりあえずの覚書、 詳細はまた別の機会に。

2006年5月16日火曜日

Mostra Vini del Trentino トレンティーノワイン見本市


トレンティーノSpA主催のトレンティーノワイン見本市が、18日から20日までテアトロ・ソッチャ-レ(teatro sociale)で開催される。今年70回を迎えるこの見本市では、トレンティーノ県下70社を超えるワイン製造業者が参加、およそ300種類のワインのほか、約50種類のグラッパや蒸留酒を紹介するそうだ。


それに伴い、パラッツォ・ロッカブルーナのオステリア・ティピカ・トレンティーナ では県下にレストランを持つ優秀なシェフが18日から21日までの4夜、交替でスプマンテ・トレンティーノD.O.C.と楽しむ創作地方料理を披露する。

春になり日が長くなってきたので、夕方からでも楽しめる、こういった催し物が目白押しです、ここトレントでは。




2006年5月12日金曜日

I CANEDERLI アヴァンギャルド

日本からの帰国早々友人の誕生会に招待されて、山小屋風のリゾートホテル内のレストランで頂いた、トレント地方料理のひとつ『カネーデルリ(Canederli)』なのだけれど、これがとてもお洒落で、伝統的地方料理も仕上げが変わるとこんなにも‘アヴァンギャルド’に変身すると感心した一品。

ちなみに、私がトレントに来て始めて覚えたカンツォーネはこの『カネーデルリの歌』で、友人や親戚の間で、日本人が歌うトレント方言の歌が結構喜ばれ、機会があるとリクエストされ、サービス精神過剰だった当時は得意げに何度も歌ってしまった。

『カネーデルリの歌』の内容は、簡単なレシピでこんな風に始まり、ところどころに地方独特の言葉がでてきてなんとも愛嬌がある。

Per fare i canederli col brodo e col ragu’
Se ciapa del prezzemolo e se lo taia su
Farina oio e zigole luganeghe col speck
Pan vecio senza migole en toc de formai sgneck
ecc.

これが伝統的な方法の作り方で、『カネーデルリ』は歌の通りにシンプルな食べ方をするのが本当は一般的で、家でも圧倒的にスープで食べることが多いのだけれど。